『ひどく暑かった日の旅日記。』

きのうの東京の暑さはなんだったのかしら?
過渡期ナイト』レーベルオーナーの死紺亭柳竹です。

それでは、今日も去年の大阪旅日記をお届けします。はい☆

以下は「過渡期ナイト」レーベルのオフィシャルサイト「死紺亭兄さんの妹連合」からの拙文の転載です。
http://www.e-mile.com/cgi-bin/view_bbs.cgi?c_id=0684

2004年8月7日、午後16時、大阪ココルーム。
ちょりさんとスタッフ御一行が、会場入りです。
なんでも、PA担当者のやんごとなき事情でのドタキャンがあったらしく、多少ピリピリ・ムード。
そう、それより、ちょっと早く、伏谷さんが会場入りされてました。
ま、ぼくと剛くんが、「え?それ、何入り?」っていうぐらい、早く入り過ぎなんだけどね(爆☆)。
剛くんは、ちょっと抜けて通天閣に行ってて、ぼくはココルームで情報収集や、スタッフの方にお願いされた絵日記を書いてたりしました。。(死紺亭の絵日記は、ココルームのステージの側面で見れるよ☆)。

急遽PA担当の谷くんは、リリーフとは思えないぐらいのがんばりぶりでした。頼もしい。”13hc”という謎の二人組(!?)も、設営がんばりまくりで、うれしかったな。
ココルームのスタッフの方の、要所要所の手助けも、さすがの捌きで。
こうなると、出演者の立場だと、いい舞台にすべく神経を集中させる作業しかできないし、それでいいんだよね。持ち場、持ち場のベストですから。

出演者も、少し遅れた方々ふくめて、ぱらぱらと揃い、逆リハのスタート。ぼくがトリなので、まずそこから。
リハも終わり、出演者のモチベーションも揃ってきたところで、開場。実は、開場まえから、ココルームのカフェで待っていらっしゃるお客様もいたのです。九州から来た方もいるみたいだし、お客様の気合も、半端ないですよ。

午後19時30分、運命のイベント・スタート!
まずは主催者で”前座”アクトの千明史タイム。
彼の日記から、転載させて頂くと、つぎのようなセットアップ。
1.「Theme Of Poets On The Road '04 feat.伏谷江利子/今村知晃」
2.「サンキューJR」(written by谷竜一)
3.「光 feat.13 hours clocks」
これはね、千くんの単独のアクトと言うより、コラボレーションの賜物だね。ぴっかぴかだったもん。
トリの兄さん的には、おいおい、”前座”でコレなの? と心中穏やかでないぐらい素晴らしかったです。
リハの時も感じたんだけど、千くん、完璧主義者なんだよね。それは、ぼくには、ない部分でさ。
いや、ぼくの彼と同じぐらい若いころには、あったのかも知れないけれど。
このあいだ、ふと思ったんだけど、千くんの口の悪さとぼくの口の悪さを足して2で割るとちょうどいいのかなって。
って、おい! 何に、ちょうどいいんだよ!(爆☆)。。
ま、ふたりとも誤解されやすいけれど、真情溢るるタイプということだよ。
千くんと、その素敵な仲間たち、いいステージだったよ☆

つづいて、服部剛くん。
面白かったのは、剛くんが、まじめにリーディングしようとすると、なぜかマイク・スタンドが落ちるんだよね。
ほかのひとでは、落ちないのに。お客様も、なごんだ笑いで。あれ、”笑いの神様”が降りてきてたんだね。
しかも、降りなくてよい剛くんにまで☆
気を取り直して、リーディングをはじめると、新宿の夜景の描写からはじまる、しっとりとした、青春の詩。
ぼくは、これはすごくよかったと思うんだよね。イベント全体の流れも決めた。
つまり”関西”に悪くおもねるということではなく、あくまで自分のスタンスを謡うということ。これは素敵だった。
あと、その日の朝、西天満公園で見た、犬のおしっこの風景を、すぐに詩にした”Lovely Dog”という作品。あのね、これはハッキリ言って、しょうもない(爆☆)。
でもさ、俺、そういうのも必要だと思うんだよ。
完成度だけが作品の評価尺度だったら、息が詰まっちゃうよ。その日その場所だけでしか作れないものを聴ける、それがライブの醍醐味じゃんね。
(あ、ちなみに「天満」は「てんまん」でなく、「てんま」が正しいと、地元の素敵なお嬢さまが教えてくださいました。ありがとう☆)
そういうなごみも含めて、剛くんのスタイルが発揮されたステージでした。

伏谷江利子さん。
透明感のある声が、まずよかったですね。なんか、引き込まれちゃったもの。
詩の題材にも、ふと、”カート・コバーン”が登場したり、いい意味で不意を突かれるんだよね。
彼女のキャラクターのいい意味での幅広さが、空気として伝わってくるんだよね。
そして、最後の”お金”と”人間”をテーマにした詩は、迫力があった。あの場にいたひとだけ知っている彼女のリアリティー溢れる真情が、きちっと詩的表現に昇華していてね。
お金への畏怖とある意味での美しさを感じさせて下さいました。ありがとう、伏谷さん☆

そして、荒木巴姫☆
このひとは、ま、芸人さんなんだよね。「爆笑問題のススメ」とかにも、出てるし。
でも、ベンズカフェとかでも、一時期、きっちり詩を読みに来ていた。なんか火を吐く手品とかして、オーナーに怒られたりしてたんだけど(爆☆)。
で、この日の、荒木さんは神懸かってたねぇ。
もう、マチガイなく爆笑女王!
ゴム手袋をすっぽり頭にかぶって、ふくらまして、破裂させる”チキンマン”という芸も笑ったなー。
エスパー伊東さんは人間を捨てていますが、荒木はオンナを捨てておりますっ!」というフレーズも、笑うし、ある意味、胸キュンだしね。
それでいて、要所要所で、思い出したかのように詩を朗読するんだよね。それにもお客様は、爆笑で。
「みなさま! これはアカデミックな会でございます!」
そりゃ笑うよね。正直、死紺亭”ピエロ・ド・ピエロ”柳竹のハートに、この時点で、激しい炎が宿りました☆
荒木さん! ありがとう!

重兼徹さん。
ここから、ラスト・スパートが入ってきたね。
シャウトとマイク・スタンドとの距離を測りながらの間合いが、抜群で。
それとぼくが、個人的に、グッときたのは、重兼さんの敬愛する中島らも氏の追悼のシャウト・アウト。
そうだよな。そういうときに、叫ばずには、いられないよな。それは「魂」の問題だよ。マジで。
「きみを守ることができなかったよっ!」という真実の愛情を叩きつける叫びは、ルーツなんか関係なく、まさにブルースで。
ここに至ると、死紺亭の「魂」は、「本能寺」と化していました。礼を言うぜ、しげかねとおる!

この素晴らしすぎる夜の肝心かなめの主任(トリ)は、死紺亭柳竹。
正直申し上げて、プレッシャーが、半端なかった。
俺がスベッたら、全体に申し訳が立たないからな。
セットアップは、つぎのとおり。
①MC(通称ボストンRAP)
②ノン・タイトル・コラージュ・リーディング
(2004年7月25日のベンズカフェのスラムのために新開発したカットアップ方式の死紺亭朗読メソッド)
③『親父ギャグアンダーグラウンド(O.G.U)』
④『死紺亭の東京っていい街だな
以上。手ごたえは、ものすごくありました。

そして、最後に主催者の千くんが登場。
本人自らの曰く。

最後に今日いちばん短い詩を読みます。「ピース!!!!!!!」

本当に最高の趣向だったよ。サンクス☆

終わったあと、会場でそのまま打ち上げ。
ただ、死紺亭は、集中力使いすぎて、あまり皆様と交流できなかったし、上田假奈代さまのファンクラブ会長さまのせっかくのご馳走の差し入れも、あまり手が付けられなかった。
ま、キャビアは頂きました☆ 死紺亭にキャビアって、それだけでネタになるしね。

そのあと、MCシンゴ西成がレペゼンするあの街の、料金の安いホテルに、みんなでまとまって直行。
危険だからね。

ぼくは、みんなに悟られることなく、薬を飲み、さすがに昏倒しました。「523」、そう「GO!兄さん」の部屋で。

では、続きは明日。

以上が再録です。この日のライブは何かと『伝説』のライブです。

さて、『過渡期ナイト』公式ホームページは、こちらです。
http://katokinight.fc2web.com/

明日が完結編。では!