『ポエトリーは、絢爛期☆』

なんてね。『過渡期ナイト』レーベル代表・死紺亭柳竹です。

きのう土曜日はポエトリーのイベントの掛け持ちをしていました。

まずは文京区白山のJazzSpot映画館へ。
映画館のマスターに岡本喜八監督の『ジャズ大名』を観た話を伝えると、生前岡本喜八プロダクションの協力で名画『肉弾』の上映会をやったことがあるそうです。夫人はとてもいいひとだとか。やっぱり世の中、何処かでつながっていますね。

そこでの詩のワークショップ『リリース・ルーム』への作品提出者は、死紺亭柳竹・ぬくみりゑ・遠藤チアーヌ・夏目ゆき・森本ゆふ・ユーリ・岡部淳太郎・いとう・しげかねとおる・太郎本人・服部剛・マスイジュウ・木葉揺・キキの(自分を除く)皆々様(冊子への掲載順です)。
この作品提出者と見学の方で全員合評会をするんですね。見学者には詩学社の寺西さんや現代詩人の野村喜和夫さんもいらっしゃいました。
死紺亭は『裏切りポッキー』という作品を提出しました。概ね好評でしたよ☆

さーて、5時過ぎぐらいに、白山を失礼して、江古田のフライング・ティーポットでの詩の朗読会『信号蒼』まで。剛くん、タロウちゃん、ぼくの都内珍道中です。
西武池袋駅で剛くんがたこやきパンといちご牛乳を買ったのは、面白かった☆

そして江古田、『信号蒼』の開始です。

朗読部門。
トップバッターは紀ノ川つかささん。『つかさちゃん』と『椅子』というお題の即興詩を、クールな内容にまとめていました。お見事!
アウトノ宮改めアウトさん。相変わらずアウトな内容がよかったです。意外と純情。
馬野幹さん。謳いのリズムがきもちよかった。ありがとう。
死紺亭柳竹。セットアップは『裏切りポッキー』『真夜中のブックオフ・ブルース』『スーパーラッキーストライク』。ありがとうございました。
太郎本人さん。いやー、いまホントにアブラが乗ってます! 石油王になってくだされ☆
服部剛さん。2ヶ月ぶりのリーディング復帰とは思えないステージでした。さすがです。
白糸さんは欠席で、主催者の山内緋呂子さん。「町田康みたいになりたいという彼は、”町田康みたいに”と言う時点でダメだ」というニュアンスの詩のラインが残りました。あと、着物が似合っています。ありがとうございました!

ダンス部門。
沙羅さんと田島敦夫さんのコンビ。田島さんはピアニストの方らしいのですが、物凄く踊れるんです。その彼のトラックに合わせての演舞。堪能しました。沙羅さん、艶っぽい。
20分間の異空間トリップでした。サンクスです。

最後がオープンマイク部門。
もー、多士済々といった感じで。どぶさんことどぶねずみ男さんはいつ見ても秀逸。SSWSで活躍している服部淳くん、下野穣さん。現代詩フォーラムで有名である、死紺亭が名前を失念した、けれど印象に残る女性の方。ECDへのアンサーを発表したニセラッパーに言わずと知れたジュテーム北村。岡部淳太郎さんの朗読もよかったです。
この部門で印象に残ったのはマスイジュウくん。いやー、彼のリアル・ニートな詩の世界は面白い。みなさまも機会があれば、是非。

ちなみに、この日活躍した、死紺亭柳竹の『裏切りポッキー』は、こんな作品です。

裏切りポッキー

暗転は完全 死びとがくわえる
ポッキーに 火が灯されて、
湿った 線香花火のように じゅうッといって
あまい においの残った カタコンベ

暗殺者は決然 死期は他者が決定
かつて 自分の誕生日に 革命を為した男は
平気で 日記へ 書きつける。
「それでも 人生は美しい」
世にも うつくしい 生き死にの喜劇さ。

デス・マスクは
グルーチョ・マルクス そっくり
「好色一代記」という自伝をもつ
はだかの喜劇の王様は マルキストでは ない。

トロツキストどもが 嘘まみれのお葬式
霊堂に供える 無数のポッキーへ 点灯
にわかに 天上から 紅い雷雨

星になった ほんものが 怒ったのです。
世界は 一回 血の色に染まり
いつしか ピンクに さめていったのです。

「ほんもののてろりすとなんて、ナイスじゃないな。」

だから この世には イチゴ・ポッキーが
にせものの名残りとして 生誕して、
あれは 悲哀の味が たっぷりとあるのですよ。

以上が詩作品。土曜日の東京のポエムな一日でした。

死紺亭柳竹の仮設住宅過渡期ナイトon the road』は、コチラです。
http://katokinight.fc2web.com/

それでは、みなさん、良い日曜日を☆