『スナック永遠(ぷあ)の想い出よ、永遠(とわ)に。』

はい。「過渡期ナイト」レーベル代表・死紺亭柳竹です。

きのうは、新宿のタワレコの書籍部に行っていました。
イシダさんことECDの『失点・イン・ザ・パーク』の単行本が平積みになっている。
相変わらず、店員さんのリコマンドのポップが、いい仕事している。
これは小説のカタチをしたHIPHOPの最新形だそうだ。そうかもしれない。
ポップで引用してあったECDのコトバ。「東京は戦場だ」。
そう、世の中、なかなか「東京っていい街だな」だけでは生き残れない。
ちなみに、新宿のタワレコでこの本を買うと、サイン会に参加できるらしい。
滅多に動かない死紺亭のミーハー心が動いてしまいました。。
でも、ECDさんにミーハーって、それもコアな話だな。

それから、SSWSのひとがいま一番ミーハーでヤラレているのは、もちろんスナック永遠(ぷあ)だ。彼らの予選優勝の時の私のレポートを「死紺亭兄さんの妹連合」の過去ログ倉庫から再録しよう。

842 石の上にも3年めっ!
●死紺亭柳竹さん(喜劇人)2005年2月5日 18時50分0秒 E-mail: HomePage:http://www.e-mile.com/cgi-bin/view_bbs.cgi?c_id=0720

はい。
2005年2月4日、SSWS(シンジュク・スポークン・ワーズ・スラム)第4次予選トーナメントの第1回めが開催されました。公式サイトはこちらです。
http://www.marz.jp/ssws/
ちょっと、ビックリ要素が多かった回なので、さくさく行きますYO!
(順不同・うろおぼえで行くので、そこらへんは後ほどの公式を参照してください。)

この日でSSWSはちょうど丸2年、ATOM曰く「石の上にも3年めっ!」に突入スルのですが、なんと3年めにして、はじめて、さいとういんこさんがお休み。。
ちょっと体調が悪いらしく、大事を採っての休養とのこと。いんこ姐さん、お大事に。。
でも、あんまりネガティブな感じでもなく、むしろSSWSを長く続けるために、というポジティブな休暇な気がしたな。

審査員はソニーレコードSD事業部・大野さん、筏丸姐さん、浅沼さん、ATOMに言わせりゃ”HIPHOPな漢(オトコ)”古川耕☆ 

いや、死紺亭に言わせても、ね。「詩と批評」の「ユリイカ」のバックナンバーの日本語ラップの批評を読んでたら肝心なところが全部「古川耕に拠れば」になっているという(苦笑)。そのわりに、フルカワさんにまだ書籍はないんだな。でも、ホームブルワーのコンピCDとかいろいろ手がけてらっしゃるし、ま、現場者は、本を書いてるヒマはねーんだよ。現場は愛だろ、愛っ(なぜかロック!)。

そして、あとひとりは、フェアな審査をしてくれた、去年の6月以来、2度目のSSWSご来訪というお客さん審査員のイザワさん。

あと、MCにも異変が! なんとATOMだけでなく、totoちゃんがマスター・オブ・セレモニーに参入! なんか「夜のヒットスタジオ」とか、その手のうたばんを思い出しました。

笑ったのは、ATOMくんにツッコム役割でtotoちゃんがいるはずなのに、どっちかというとtotoちゃんが進行でマジにボケる局面があり、逆にATOMくんから、散々ツッコマれてました。。

いやね、さすがに我らが名MCにATOMくんも、石の上にも3年、司会をやっている漢(オトコ)ですよ。観てるほど、簡単なことをやってる訳ではない。

でもtotoちゃんのふんわりしたフローのMCがいるおかげで、ATOMくんのひごろは出ない毒のあるトークが楽しめました。ヤバスギル呼吸法、とかね。

で、トーナメントは9人。奇数なので、1組、魔物が棲むと言われる”0回戦”をこなさなければなりません。そのクジを引いたのは、…オレだよオレっ!(半泣き&半笑い)。いやー、あんなにキツイもんだとは、思わなんだ。旗1本で、またしても負けちゃった。。

死紺亭兄さんに金星を上げたのは、フィメールMC・左々(ササ)として知られたサード・スリー(33でササなんだろうな。)この日の彼女は、がんがんラップしていて、まじでかっこよかった。
目線が、ちょっと引きでクールなんだよね。
ワードに”スペクタル社会”とか”河川敷”とか出てきて、そこらへんにやっぱリアリティーがあるんだよね。
お見事ベスト4でした!

そして、降神のなのるなもない氏も参戦! 
ひょえー、どうなってるんだ、この日は! 
いや、クォリティーだけだったら圧倒的なのは、みんな知ってるよ! 
でもフリースタイル乗り切れず、初戦で僅差敗退。。
いやね、彼とはブレイクタイムに、審査員の浅沼さんを交えて反省会をしました。まちがいなく、日本語の世界でいちばんDEFでDOPEな反省会ですな。「俺たち、パブリック・イメージで要求されてるクオリティーが高いレベルに設定されてるんだよな!」という話もしました。

でも、そのレベルに応じたもの(もしくはそれ以上)をベストのときには叩き出してるのも事実なワケで。このスランプ(!?)を切り抜けたら、両者とも常勝路線だ、マチガイナイ!

名前を流音奇(ルオンキ)と改めたGアルファMIが準優勝っ!

まえの名義のときは、トラックが印象的だったんだけど(実際すごくいい)、今回はアカペラのフリースタイル。それがまた、よかった。実は、声がいいということも判明しつつも、ちゃんと深いリリック。

勝戦はノートに書かれた詩の朗読。でも、ちゃんとHIPHOPフレイヴァーで、なんとなくSSWSの意味が感じられた。おめでとう。

そして、優勝は”スナック永遠(とわ)”☆
名前からして、勝手なグループですよ。でも、面白い。
滅茶苦茶セッティングに時間のかかる音響使ってるんだけど、待ったぶんだけROCKしてくれんのな。
そしてマイクスタンドさばきから、ステージングから、無茶苦茶なMCがこれまたROCK☆ 
客席に降りたときには、以前フランスからきたユウコック・レイを思い出しました。。

SSWS初期に以前”ヤノくん”名義で登場し、だらだらしゃべりだけして、しかもRAPしないで帰ったという伝説のひとで、古川さん情報では、初期のMCバトルでも活躍されていたそうです。

浅沼さんが言っていたけれど、ニューヨークのポスト・パンクと呼ばれるジャンルに近いものを感じたそうです。
「やりたいことやってる、かっこいいことやってる、それだけ!」マインド。うん、でも確かにそんな感じだった。

ひごろは国立で「らんちき」ってパーティやってるらしいよ。要チェック。おめでとう!

あまり書ききれなかったけれど、地獄メットなど数々の変名を経て活躍している”竹とんぼ”さんのポエトリーとフリースタイルよかったし、辻盛さんのテンションも無敵だったし、あと特筆すべきはタナソウDXが半端なくよかった。だけど勝たない(爆☆)。そう、タナソウは”勝てない”じゃなくて”勝たない”という禅の境地に達している気もしてきた、無駄に(苦笑)。あと、ちょりことイル・チョリーノ(だっけ?)のあいのりを主題にしたポエムも健やか。ギター侍のつかみも、微苦笑を誘うものがありました。

なんか、ま、出ているほうとしては勝ち負けこだわりますけど、単純に2000円のオールナイトイベントとして、エンターティメント的にすごく秀逸で、面白かった。

浅沼さんとしゃべったんだけれど、なんとなくいい意味で初期のSSWSぽくなって。大野さんはタナソウから彼の参加する同人誌をもらってはしゃいでるし。(でも、ちゃんと旗はあげてない!)。筏丸さんからは死紺亭に「もっと退屈を目指していい」という深い指針を頂きました。

うん、いい感じで、石、あたまってきてるよ。
つぎは、3月のアタマだ! アタマに入れとけ!以上!

RemoteHost : wcache1.waseda.ac.jp IP : 133.9.4.12

このレポートのポイントは、この時点では私は完全に「永遠」を「とわ」だと思っているところである。
元々が聞き間違えに由来するユニット名だといえ、やはりそれもHIPHOPな逸話だ、というと向こうのひとたちから怒られる気もスルが、私は「スナック永遠(ぷあ)」のミーハーなファンなので気にしない。彼らの公式ページは、こちらである。
http://www.haguretic.com/

そんな感じで、きょうからはおうちにかえる。わたしのおうち「過渡期ナイトon the web」はコチラです。
http://katokinight.fc2web.com/

ではね。SSWSが石のうえに3年なら、過渡期ナイトは路上に5年だ☆
チャオ♪