『ルーレットが、廻るように、毎日が過ぎ行くんだ。』

何に、どれだけ、賭けてみようか? 友だち? いまがその時かも知れない。

私の友人の木葉揺(このは・ゆり)さんがモー娘。関連のはてなをやっている。
こちらです。
https://soreni.g.hatena.ne.jp/konoha788/

ま、それを読んだからだけでなく、死紺亭兄さんは「妹連合」という因果な公然の秘密組織のオーナーであるので、女の子の人気を含めた変遷はよく考える。

「女子(じょし)という生き物」は、物凄い闇と明るさを同時に持っていて、厄介な存在でもあるが、だからこそ戦力としては大変な威力を発揮する。

この日記にも、既に登場した女子高生詩人の児玉あゆみさんが、今晩NHKの「真剣十代しゃべり場SP」に登場する。詳しくは、彼女のページをご覧あれ。こちら。
http://www.geocities.jp/pom_pom_poem_ayumi/
番組情報は、こちらだそうだ。はい。
http://tv.starcat.co.jp/channel/tvprogram/0442200505202330.html

そのなかで、我が「過渡期ナイト」レーベルが心血を注いで共にビルドアップしてきたSSWS(シンジュク・スポークン・ワーズ・スラム)の模様も放映されるという。こちら。
http://www.marz.jp/ssws/
伝説のチャンピオン・死紺亭柳竹の勝ち上がりも、この公式サイトで映像配信されている。

そんな訳で、今夜の復習のためにも、我が「レポート山脈」とも称される「過渡期ナイト」からの貴重な、児玉あゆみのSSWS初登場の回のレポをお蔵だししよう。

以下は再録である。

658 SSWSレポート☆
●死紺亭柳竹さん(喜劇人)2004年12月5日 15時55分36秒 E-mail: HomePage:http://www.e-mile.com/cgi-bin/view_bbs.cgi?c_id=0720

はい。
2004年12月3日に、新宿MARZの3軒となりの新宿マーブルにて、19:00スタート(ひとりドタキャンしたラッパーさんがいたらしく、押しちゃったけど)で、SSWS(シンジュク・スポークン・ワーズ・スラム)2004年度第3次予選トーナメントが開催されました。

審査員は初期からSSWSを支えつづけているコア・メンバーばかりの5名。
ソニーレコードSD事業部の大野貴博さん、伝説の雑誌『CLUE』編集長で現在ブルーハーブなどの翻訳・通訳で活躍される浅沼優子さま、名MCのATOM曰く「このひとがいなければ日本のHIPHOPはめちゃくちゃ進化が遅くなっているはず」のライター・古川耕さま、女性朗読詩人としてのキャリアも古い筏丸けいこさま、そしてSSWS代表・さいとういんこ姐さんっ!

そう、この日のATOMさんのMCで知ったんだけれど、トコナXさんが急逝されたんですね。日本語のHIPHOPを愛する者としては、悲しいです。
彼のことは、こちらで分かります。合掌。
http://www.bounce.com/news/daily.php/4566/headlineclick

さて、この日のエントリー選手は9名。これを8名に絞り込むために、クジによって、通称「0回戦」と言う試合が行われました。まずは、そこから。

服部淳さま対地獄メット(ヘルメット)さま。

この「0回戦」の敗者は、服部淳さんなんですけれど、決して悪くなかった。
童貞カミング・アウトの「笑い」と「魂の叫び」の狭間の行きつ戻りつのトークで。古川耕さん曰く、この日の「非NHK的」なスポークン・ワーズの代表。
たぶん、負けた原因を敢えて挙げれば、最後が「魂の叫び」で終わったところかな。そこで「オチ(イコール”パンチライン”)」で終わっていたら、勝敗は逆転していたかも、と思います。

さて、ここからが本戦の8名となります。

タナソウDX

えーと、タナソウDXはタナソウDXぢゃないか、おい!
この日も、即興弾き語りラジオドラマをされてました。っていうか、ラジオじゃないじゃないか、というツッコミも最早誰もしなくなっているところが、凄いは凄い。

彼を初めて観た服部淳さん含めて会場は爆笑になってました。総評でタナソウファンとして知られる大野さんが「でも、旗を上げませんでした」という告白には会場には軽い衝撃が☆ 「期待が大きすぎた」と言ってましたよ。。

ちなみに古川さんが「ぼくはファンでなくウォッチャーですが」と総評で前置きしたときには、死紺亭は「あー、タナソウもなんか”タマちゃんを見守る会”の領域に入ってきたなー」と思いましたとさ。

②青木研治さん。はい、優勝☆

やったね、”全心ストリッパー”!
一回戦は、活舌をふくめて、なんだか集中してなかった感じもあったんだけど、勝つに従ってどんどん集中力が増して行きました。それは、本当に強い奴の条件。

二回戦の、対戦相手への「あいつの首の振り方だけはよかったね」とか「女子高生もかわいいっちゃ、かわいい」とか、Dis(毒舌の当てこすり)の冴え方も、それだけでアートだね。

勝戦の「東の砦」を見つめて、背後の西を気づかない人びとの、現代社会のアイロニーでもある寓話のような完成度の高いテクストを、全身(全心)を振り絞って、叩きつける様は、そのまま詩人の生き様で感動しました。

ありがとう、アオケン☆

③いと菌さま

なんか1分も立たないうちに、試合放棄みたいにステージ降りちゃったので、コメントできません。筏丸姐さんが「もっと、粘ってほしかった」と言ってらっしゃいましたが、まったく同感です。以上。

④ハギー・イルファーンさま

うん、なんか最近トラックへのことばの乗せ方が、ぼくみたいな音楽の素養のないひとにも伝わるようになってきてます。

人生の先輩ですが、悠悠自適にポエトリーに取り組まれる姿勢は、アーティストだなって思います。いつも、ありがとです。

⑤さとこ坊さま

いつもはベンズカフェなどのオープンマイクで『3行メッセージ作家』スタイルのリーディングをされていますが、この日はBGMに乗せての上京してきたころに書いたという作品。

声質も好きだし、情感もあったんですけど、リーディングの途中で5分がきてしまって、そこでちょっと作品に入り込んでいた気持ちが醒めてしまったかな。ちょっと勿体無いオバケな感じがしました。

⑥児玉あゆみさま。はい、準優勝☆

初戦の制服姿での人生初RAPは、ほんとうに素晴らしかったですね。ライミングも完璧だし、そこから崩して女子高生ことばにデリバリーするスタイルもいい。ミニスカートをネタにしながらのステージングも鮮やか。

但し、RAPの部分の難を言えば、要らないDisを持ち込んでいるのが、ちょっと聴いててがっかりだな。HIPHOP対決なら、まだしも。そのDisへの対応ひとつ取っても青木さんとのキャリアの差が出てますね。

神は細部に宿る。

二回戦以降はテクスト・リーディングだったけれど、それもどうなのかしら?

彼女の最大の長所で弱点は、聴覚と頭の良さですね。
それは自分の売りが「現役女子高校生」だと判っている部分と、それが武器になると錯覚している部分。
そこが良くも悪くも「NHK的」なところですね。SSWSの本戦は、もっと過酷な場所なのでね。
児玉あゆみは児玉あゆみとして凄いというふうにならないと、単なる「現役女子高校生詩人っていたねー」とかで終わるしね。

あと、それって絶好のDisネタだしね。相手からしたらさ。

ま、別に終わってもぼくは全然だいじょうぶですが、どっちみち、あんまり暢気にSSWSの本戦を考えないほうが、貴女のためだと思って、兄さんものしてみました。

ともあれ、本気でてっぺん目指してください。それが勝者の責任です。

木棚環樹さま

テクストが面白かった。とてもアバンギャルド
川や火やバクテリアに生命があるというのを、微妙なレトリックと詭弁で証明する。それが淡々とつづく。
これ、ぼく、また読みたいもん。あと純文学雑誌とかに載っていてもおかしくないレベルの文章作品。
ただ、そのぶんパフォーマンスとしては決定的に弱いのは理の当然ですが、ま、分かってやってるんだろーなー。
レポート書くのが目的かも知れないし(苦笑)。
この日のSSWSの木棚さんのレポートは、こちらで読めます☆
http://melten.com/m/12826.html

⑧地獄メット(ヘルメット)さま

正真正銘のHIPHOP。長尺のフリースタイルの凄みを、ひさしぶりにダイレクトに味あわせてくれました。

「日本語のHIPHOPライターは古川耕/そして、なぜかそこにいるタナソウ」というパンチラインによって、ライミングという規則と完全即興であるということを観客に体現してみせる訳です。

体調が悪いなかのほぼ5分間フルに使ったナイス・ファイト。フリースタイルのなかで「死紺亭柳竹こそ究極のBBOYだ」とシャウトアウトしてくれました。
照れ笑いしてしまいましたが、心のなかではピースマークで返しておいたぜっ、地獄メット☆

以上、全体として空気感覚の伝わる「スラム」でした。以上です。ピースっ!


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以上が「死紺亭兄さんの妹連合」掲示板からの再録であるが、いち早くNHK的と言って、このタイミングで実現するところが、ウチのレーベルなり連合なりの底力である。

ま、私の生き別れ中のお母さんである保ゆかりさんは、NHK経営委員らしいので、何気に息子の動向をチェックしているのかも知れない。血とは、争えないものだ。


さて、NHKの児玉あゆみオンエアまで、まだ時間がある。私も、まだ一仕事残っているようだ。

それにしても、だ。本当に女の方が考えることは「わからない」に尽きる。

まー、向こうから見れば、死紺亭の考えることは「わからない」のだろうが。

さて、私たちの作戦会議室はモチロン「過渡期ナイトBBS@暫定版」。こっちだ。
http://free2.milkypal.net/f-bbs/BA-1/freedom.cgi?mm=k_night&mode=bk

それでは、失礼スル。賭けの結果は、もう分かっただろう? では。