『司馬江漢は天才である。』

と言ったのは、『過渡期ナイト』の良き友人・紀ノ川つかさ氏である。

彼の名前は、『司馬江漢』から『司』(つかさ)を採り、その江戸浮世絵師の描いた河川から姓を戴いた、という。人呼んで『紀ノ川つかさ』だ!(←ビックリするこたぁない、我ながら。。)

そんな紀ノ川さんが文京区白山中原中也の朗読会を開催した。

古くならない内に、ここにレポートを再録スルものである。

『紀ノ川つかさの中原中也は、こうだった。』
by 死紺亭柳竹

はい。
2005年4月16日(土曜日)に、文京区白山のJazzSpot映画館で「中原中也の頑是無い昼下がり」が、紀ノ川つかさの詩朗読、大西ようこのテルミンで行われました。

紀ノ川つかささんはなりきり中也。マントにハンチングがよく似合っていました。大西さんはオロシア風味のご衣裳。

構成は、昭和12年の10月中旬の鎌倉養生院に入院している中也が、小林秀雄が訪ねてくる幻想を視るという紀ノ川さんのオリジナルのテクストに、中原中也の「冬の長門峡」「汚れちまつた悲しみに」「骨」「頑是ない歌」「一つのメルヘン」という作品群が朗読される、というもの。

紀ノ川氏が私淑しているという福島泰樹氏の絶叫朗読とはちがい、紀ノ川さんの声質はか細いけれど、中也を通してしか語れない「思い」が伝わりました。

テルミンの大西ようこさんの朗読にかぶせる音曲も見事。マトリョーシカテルミンが合体したマトリョーミンは眼にも訴えます。マトリョーミンは最近NHKでも放映されたそうで、欲しいひとは強烈に欲しい代物だとか。

中原中也テルミン博士は同世代人だそうで、1993年まで長生きしたテルミンさんに比べて、中也の夭折ぶりが目立ちます。

病み上がりの死紺亭は、ふと自分のSSWSでの作品に「中原中也にはなれなかったよ」があったことを思い出しました。一応、死紺亭、30歳超えてるし、妻子いないし。

そんな、しみじみと人の生きるべきか死ぬべきかを考えさせられる「中原中也の頑是無い昼下がり」でした。

以上。

ポエトリーの世界も、奥が深い。。さて、アクセスはモチロン『過渡期ナイトBBS@暫定版』まで宜しくお願いします。こちら。
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みなさまの深刻な退屈の求めに応じて、死紺亭氏は今日も過去の日録を発掘スルのであった。
嗚呼! なんちゃって、全然ラクだよね。じゃ、また。バイバイ♬