『演劇の都の虚像に気づき、早稲田大学男子学生が憤死！？』
何気に、ショッキングかも知れないニュースを掲載した立て看板が、早稲田大学文学部キャンパスの記念講堂の裏の柵に登場、関係者各位を当惑させている。
立て看板は、自作自演団ハッキネン氏に拠るもの。関係HPは、こちらである。
http://www.geocities.jp/hacki_nen/
それでは、『過渡期ナイト』情報局に寄せられた怪情報を元に整理してみよう。
自作自演団ハッキネン所属の作者本介さんは、２００５年５月２６日に文学部キャンパス内にて路上芝居の公演を行っていた。ちなみに、この試みはいままで１０回ほど行われており、固定客もつき、また今まで何の問題もなかったという。
そして、芝居がクライマックスというその時、場の空気がまったく読めない警備員が中止のために闖入。これにはお客さんも爆笑せざるえなかった。作者本介さんも、その場は笑って納め、公演は中止となった。
しかし、素顔はナイーブな文学青年の本介さんの心は、警備員の暴力的な行為によって踏み躙られていたのである。画して、作者本介さん（文学部の学生）は、「演劇の都」という謳い文句で確実に何千人かは、毎年入学させている早稲田大学の虚飾に気づき、変死を遂げたという。
これが事件の全貌である。おかしい人を、いや、おしい人を亡くしたものだ。
手向けの意味も込めて、「過渡期ナイト」の過去ログより、自作自演団ハッキネンの過去の路上芝居の劇評をここに再録しよう。
14 死紺亭の眼
●死紺亭柳竹さん（喜劇人）2003年5月25日 12時19分43秒 E-mail: HomePage:
自作自演団ハッキネン公演「死ぬ理由のない男の食事」
2003年5月21日 早稲田大学文学部キャンパス32号館横
ほら、『いつもここから』という二人組のお笑いさんがいるぢゃないですか。「悲しいときー」と叫びながらスケッチブックをめくっていくひとたち。好きなんですケドね。
でも、ぼくは、あのチームは「芸人」というポジショニングを取っているコトでえらく損をしていると思うんですよ。だって、完全に「アーティスト」だもんね。描いている絵の一枚一枚のレベルをみてもさ。あと「芸人」としては、ココロがキレイなんですよね、良くも悪くも。
で、作者本介くんの「自作自演」の一人路上コントライブをみて、ワタクシが感じたコトも同じようなフィーリングなんだよね。
いや、ちゃんとしてるんだよね。本人は、わりと自分で自分をおとしめるようなコトを発言したり、ま、ご存知のひとはご存知のように、ワセダ大学構内に町内の変わり者の独り言みたいなフレーズを貼りまくったりしてるんだけどもさ。発声はきちんとしているし、喜劇の文法に則って作劇はされているしさ。それにお客さんも笑っているし、ね。
トコロが本人的にはそれが歯がゆいんだろうな。でも、コンセプトを造って、他人に通用スルまでって、ケッコー半端ぢゃないぜ。既存にある文脈にたよるのは、別にそれはそれで立派な生き方よ。
(原文・死紺亭柳竹、入力責任・松本温子）
15 「死紺亭の眼」徒然
●死紺亭柳竹さん（喜劇人）2003年5月25日 12時35分46秒 E-mail: HomePage:
作者本介くんの「自作自演団ハッキネン」をみて、「あー、こーゆー、ワセダ大学構内で、きちんと告知して、路上で笑いのライブをスルひとって、久しぶりぢゃない？」と思った。
さて、それでは「ワセダ大学路上漫才史」(あるのか、そんなの)のうえで大切な二組をみなさまに紹介しよう(ベンベン）。
一組は、50年代とも60年代初頭とも言われる、まさしく「伝説」のコンビ「早稲田中退・留年」である。この2人ってのが、野坂昭如氏と大橋巨泉氏である、とされている。
もう一組は、92年から93年にかけて、多いときには週に一回の勢いで新ネタをかけていた「ガッツ石松DEATH」なるコンビ。このコンビは知る人ぞ知るカルト芸人チベット太郎と死紺亭柳竹とかいうひとから成る。
あ、オレぢゃん。はっはっはっ。
ま、他にもイロイロいた気がスルけどね。過ぎてしまえば人生さ。
あたりまえだが「路上」は「劇場」ではない。それは「人生」が「演劇」ではないぐらいに自明なことである。なんてな。ホントかしらん？ね？
(原文・死紺亭柳竹、入力責任・松本温子）
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以上が劇評のプレイバックである。自作自演団ハッキネン問題は、本人とまったく関係のないトコロで波紋をよびそうだが、いまの私に言えるのはつぎの一行である。
でも、よく考えたら、死紺亭ってテキスト一本槍だから、オイシックスの野菜・卵セットが当たっても意味がないんじゃん、と思った賢い貴方の来訪場所は、無論「過渡期ナイトBBS@暫定版」。コチラである。
http://free2.milkypal.net/f-bbs/BA-1/freedom.cgi?mm=k_night&mode=bk
ではね。またです☆
